10/12 宇川日記
10/12 宇川日記
この日は日曜日。宇川では伝統の秋祭りが行われました。いろいろな場所で法被姿の住民の方々や、きれいな御神輿、太鼓を目にしました。大切な一日なんだなあと思いました。
そんな大切な日を無視するように、建設現場では重機を使った工事が行われていました。その一方で、工事が行われている袖志区の秋祭りには米軍関係者がわざわざ参加していたそうです。小さな集落の大切な一日。交流を押しつけられるようで気持ちが悪いし、恐い。どういう神経なのだろうと怒りを通り越してあきれます。
工事の作業をしていたのは主に米軍人・軍属でした。レーダー設置場所の岬の突端部分には、数日前からはじまったレーダーの建屋のようなものの建設が進んでいて、骨組みだけだったのが、いつのまにかドアと壁が姿をあらわしていました。大きなファンも備え付けられています。それほどの熱を発するレーダーなのだろうと思います。恐ろしい。
また、レーダー設置場所へとつづく坂に、おそらく地下に埋める配線(おそらく電線)をひきのばす作業や道路の整備作業などが行われていました。どうみても工事作業に従事できそうにない、歩くのもままならない超肥満の米軍属が作業をしていたのが気になりました。安全確保が必要な現場で、ずさんな工事が行われていると思います。
今日は、穴文殊を参拝しているあいだ、警察の方々にずいぶんとしつこくつきまとわれました。「どこからきたんですか?」、「ほんとに参拝ですか」、「あの車はあなたのですか?」、「車を移動してくれませんか」、「運転手は誰ですか?」などなど・・・。参拝というのは、心を落ち着けてやるものですよね? 警察官にびっちりつけまわされて、心が休まる時間はありませんでした。やめていただきたいです。
さて、ゲート前での抗議行動です。
秋祭りの日ということに敬意を表しつつ、この日の抗議行動は音楽にあふれたものになりました。参加者の方が、エレキギターとアンプ、カホンという箱形の太鼓などを持参してくれたのです。
ゲート前で、グイイ〜〜ンとエレキギターが音を出しました。そして、始まったセッション。秋祭りでなんだかいつもと違う宇川の空気、道行く人々と車、目の前に広がる海と山、鳥のさえずりや秋の虫の声、そして軍事基地の建設作業、広がるゲートとフェンス。それらに語りかけるように、問いかけるように、音楽は奏でられていきました。
エレキギターと宇川??宇川に行かれた方であれば、え??と思うかも。でも、そんなことはまったくなくて、すばらしい空気が流れていきました。
その証拠に、住民の方々が何人も抗議行動の場に来て下さいました。散歩に来られたのだと思う親子3人。お父さんからは「せっかくならお祭りのところで演奏したらいいのに」という声をかけてもらいました。「じゃあ、帰ろうか」というお母さんの声に、音楽にあわせて踊っている子どもさんが、「いやだー」とだだをこねて、その場から離れようとしませんでした。すごく嬉しかった。難しい言葉ではなくて、音楽なら伝わる思いがあるのだと思う。もちろん、お父さん、お母さんには、この場に立っていることの意味は、直接そのことについて話さなくても、伝わっていると思います。
ほかにも、遠くの方から、ほかの親子三人がじーっとこちらを見てくれていたり、おばあちゃんが様子を見に来てくださったり。嬉しかったです。
音楽はコミュニケーションであり、コミュニケーションを促進するものである、そんな音。
また、フェンスの向こうの作業員の人たちも、なんだか楽しそうに、作業の手を休めて、こちらを見ていました。抗議行動にあわせて、手を休める、そして、ともに音楽に身を委ねる。「工事を止める」というのはこういうことでもあるのかな。フェンスの向こうにいる彼らも、抗議行動に変わった形で「参加」していたと想像してみたくなった。
沿道の反応も豊かでした。車内からはちきれんばかりに手を振ってくれる人、会釈を返してくれる人、私たちの前でスピードを落して「何?何?」とじーっと見てくれる人。いろいろなコミュニケーションが生まれていました。そして笑顔がたくさんあった。
もちろん音楽の力もあったでしょうし、お祭りがそうさせた、というのもあるのだと思います。また、いつもならゲート前での行動を邪魔してくれる警察が来なかったというのも大きかったと思います。
これまで交わしたくてもできなかったコミュニケーションが豊かに生まれていました。一瞬、軍事的な占領状態、ものが言えない状態に亀裂が入り、自由で豊かな時間と空間がぽっかり生まれたような気分。
遠方から飛び込みで参加してくれた方もおられました。嬉しかったです。
実は、この一週間は、毎日、常に誰かがゲート前に立っていたことになります。私たちはスワロウカフェの方々といっしょに、10月6〜8日と立っていましたし、10月9日〜11日は"ICareAboutYouTakae"さんや京都連絡会さんたちのスタンディングが行われていました。
https://twitter.com/CareAboutUTakae/status/520079425774186496
https://twitter.com/CareAboutUTakae/status/520451764500176896
ゲート前は、いろいろな人たちが立ち寄り、抗議の意志表示をそれぞれのやり方で、リレーのようにつないでいく場になっています。その経験をいろいろな形で共有していけたらいいなあと思いました。
さて、今後の予定についてです。
10月22日(水)10時〜、「米国陸軍第14ミサイル防衛中隊発足式」
が隣接する自衛隊経ケ岬分屯基地で行われるそうです。
とすると、10月22日までに、米軍Xバンドレーダーが搬入されることが予想されます。数々の約束を破り、住民からの質問や疑問を反古にしながら、レーダー搬入が強行されるなんて、許せないことです。これからの10日間がとても大切です。ぜひ抗議を声をあげていきましょう。現地にかけつけられる方はぜひ少しの時間でも訪れてほしいと思います。また、「宇川日記」からの呼びかけにもご注目ください。
この日は日曜日。宇川では伝統の秋祭りが行われました。いろいろな場所で法被姿の住民の方々や、きれいな御神輿、太鼓を目にしました。大切な一日なんだなあと思いました。
そんな大切な日を無視するように、建設現場では重機を使った工事が行われていました。その一方で、工事が行われている袖志区の秋祭りには米軍関係者がわざわざ参加していたそうです。小さな集落の大切な一日。交流を押しつけられるようで気持ちが悪いし、恐い。どういう神経なのだろうと怒りを通り越してあきれます。
工事の作業をしていたのは主に米軍人・軍属でした。レーダー設置場所の岬の突端部分には、数日前からはじまったレーダーの建屋のようなものの建設が進んでいて、骨組みだけだったのが、いつのまにかドアと壁が姿をあらわしていました。大きなファンも備え付けられています。それほどの熱を発するレーダーなのだろうと思います。恐ろしい。
また、レーダー設置場所へとつづく坂に、おそらく地下に埋める配線(おそらく電線)をひきのばす作業や道路の整備作業などが行われていました。どうみても工事作業に従事できそうにない、歩くのもままならない超肥満の米軍属が作業をしていたのが気になりました。安全確保が必要な現場で、ずさんな工事が行われていると思います。
今日は、穴文殊を参拝しているあいだ、警察の方々にずいぶんとしつこくつきまとわれました。「どこからきたんですか?」、「ほんとに参拝ですか」、「あの車はあなたのですか?」、「車を移動してくれませんか」、「運転手は誰ですか?」などなど・・・。参拝というのは、心を落ち着けてやるものですよね? 警察官にびっちりつけまわされて、心が休まる時間はありませんでした。やめていただきたいです。
さて、ゲート前での抗議行動です。
秋祭りの日ということに敬意を表しつつ、この日の抗議行動は音楽にあふれたものになりました。参加者の方が、エレキギターとアンプ、カホンという箱形の太鼓などを持参してくれたのです。
ゲート前で、グイイ〜〜ンとエレキギターが音を出しました。そして、始まったセッション。秋祭りでなんだかいつもと違う宇川の空気、道行く人々と車、目の前に広がる海と山、鳥のさえずりや秋の虫の声、そして軍事基地の建設作業、広がるゲートとフェンス。それらに語りかけるように、問いかけるように、音楽は奏でられていきました。
エレキギターと宇川??宇川に行かれた方であれば、え??と思うかも。でも、そんなことはまったくなくて、すばらしい空気が流れていきました。
その証拠に、住民の方々が何人も抗議行動の場に来て下さいました。散歩に来られたのだと思う親子3人。お父さんからは「せっかくならお祭りのところで演奏したらいいのに」という声をかけてもらいました。「じゃあ、帰ろうか」というお母さんの声に、音楽にあわせて踊っている子どもさんが、「いやだー」とだだをこねて、その場から離れようとしませんでした。すごく嬉しかった。難しい言葉ではなくて、音楽なら伝わる思いがあるのだと思う。もちろん、お父さん、お母さんには、この場に立っていることの意味は、直接そのことについて話さなくても、伝わっていると思います。
ほかにも、遠くの方から、ほかの親子三人がじーっとこちらを見てくれていたり、おばあちゃんが様子を見に来てくださったり。嬉しかったです。
音楽はコミュニケーションであり、コミュニケーションを促進するものである、そんな音。
また、フェンスの向こうの作業員の人たちも、なんだか楽しそうに、作業の手を休めて、こちらを見ていました。抗議行動にあわせて、手を休める、そして、ともに音楽に身を委ねる。「工事を止める」というのはこういうことでもあるのかな。フェンスの向こうにいる彼らも、抗議行動に変わった形で「参加」していたと想像してみたくなった。
沿道の反応も豊かでした。車内からはちきれんばかりに手を振ってくれる人、会釈を返してくれる人、私たちの前でスピードを落して「何?何?」とじーっと見てくれる人。いろいろなコミュニケーションが生まれていました。そして笑顔がたくさんあった。
もちろん音楽の力もあったでしょうし、お祭りがそうさせた、というのもあるのだと思います。また、いつもならゲート前での行動を邪魔してくれる警察が来なかったというのも大きかったと思います。
これまで交わしたくてもできなかったコミュニケーションが豊かに生まれていました。一瞬、軍事的な占領状態、ものが言えない状態に亀裂が入り、自由で豊かな時間と空間がぽっかり生まれたような気分。
遠方から飛び込みで参加してくれた方もおられました。嬉しかったです。
実は、この一週間は、毎日、常に誰かがゲート前に立っていたことになります。私たちはスワロウカフェの方々といっしょに、10月6〜8日と立っていましたし、10月9日〜11日は"ICareAboutYouTakae"さんや京都連絡会さんたちのスタンディングが行われていました。
https://twitter.com/CareAboutUTakae/status/520079425774186496
https://twitter.com/CareAboutUTakae/status/520451764500176896
ゲート前は、いろいろな人たちが立ち寄り、抗議の意志表示をそれぞれのやり方で、リレーのようにつないでいく場になっています。その経験をいろいろな形で共有していけたらいいなあと思いました。
さて、今後の予定についてです。
10月22日(水)10時〜、「米国陸軍第14ミサイル防衛中隊発足式」
が隣接する自衛隊経ケ岬分屯基地で行われるそうです。
とすると、10月22日までに、米軍Xバンドレーダーが搬入されることが予想されます。数々の約束を破り、住民からの質問や疑問を反古にしながら、レーダー搬入が強行されるなんて、許せないことです。これからの10日間がとても大切です。ぜひ抗議を声をあげていきましょう。現地にかけつけられる方はぜひ少しの時間でも訪れてほしいと思います。また、「宇川日記」からの呼びかけにもご注目ください。
by ukawadiary | 2014-10-12 20:02 | 宇川日記