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宇川日記10/14-15

宇川日記 10月14日-15日

10月13日、強い台風が関西地方を直撃。通り過ぎたあとの京都は、朝晩の冷え込みがぐっと厳しくなり、秋から冬へ向かっているのを感じるようになりました。日本海側に面している宇川では、寒暖の差は大きく、朝晩はじっと冷えています。

10月14日。

日が暮れたあとの宇川を訪問。基地建設現場には、明るすぎる夜間照明がついていて、集落側をいやがらせなのか?と思うほど、どぎつく照らしています。

穴文殊へ夜の参拝。自衛隊基地からは、ベース音のような重低音が鳴り響いていました。基地のなかでパーティか何かが行われているのだろうか?また、夜間にもかかわらず、一部の建物の電気がついていました。これまでにはあまりみなかったことです。

また、自衛隊基地と米軍基地建設工事現場をつなぐ新設ゲート、そしてレーダー設置予定場所にも明るい夜間照明がついていました。

参拝を終えて歩いていると、警察官2名が近づいてきて、話しかけてきました。「110番がありました」と、声をかけてきました。闇夜に、あいさつもなく、2名の警察官に、「110番がありました」だなんて・・・不気味すぎる・・・。参拝をしていただけで、110番、というのも恐いです。ときに、警察官は自分の歩く目の前に立ちふさがって、声をかけてきました・・・。

穴文殊周辺は、自由に歩けない、見えない、写真も撮れない、そんな空間になっています。この不自由さは、基地建設工事を進めることにつながっていると思いますし、基地建設自体に耳を傾けたり、目を向けたりする行為自体を摘み取っていくことになっている、そう思いました。

夜9時半頃、建設現場から大型トラックが出発。工事は6時半までと約束されていますが、まったく守られていません。

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10月15日。

朝6:40くらいには、レーダー設置場所付近で重機が動き始めました。早い時間帯です。大きなケージがひきつづきつくられていきます。

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お昼頃からは、設置された骨組みに、緑色の覆いがかけられていきました。

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この日、まず気付いたのは、米軍属の人たちがそろいの制服を着ていたこと。黒い上下の制服。これまではそれぞれ作業着のような雰囲気でした。作業をする場所から、軍事基地へと、この場所が変わりつつあるのだと、こういうところからも感じてしまいます。

また、地元の大型観光バスが、ゲート前に止まったり、ゲートから行き来しているのもみえました。夕方になって気付いたのですが、観光バスは米軍人・軍属を運んでいました。

そして、米軍人・軍属が、隣接する自衛隊基地のなかへ入り、そこで準備を整えて(着替えなどをしているのでしょうか)、徒歩で穴文殊参道を通り、一般道を歩き、ゲートから工事現場に入るということも行われていました。穴文殊の参道には大型のコンテナ車やトラックなども行き来しています。参道の軍事利用が日々、深まっていると感じます。また、ゲートの目の前に、集落の方々のご先祖様たちのお墓が並んでいますが、そのお墓に警察官が出入りし、電話をかけたり、監視したり、といったことも行っていました。バチ当たりだなあと思うのは、私だけでしょうか。

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ゲート前のちょっとした空間に立ち、ときに持ってきた小さいイスに座ります。建設工事のせいで見渡せるようになった海。東側から西へと、ゆっくりゆっくり大型のタンカーが進んでいきました。もし、レーダーが設置され、稼働してしまったら、こういった船に電磁波の影響は及ぶのではないかと思います。1000km先の物体を10cm単位で識別する強力な電磁波を出すのですから。防衛省は、設置場所が海上から高い(といっても10−20mほどだと思います)ので影響はない、と言いますが、信じられません。

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ゲート前に立ち、座ると、いろいろなことが分かります。たとえば、工事現場を出入りする車のタイヤに付着したたくさんの砂やほこりが、国道や集落にばらまかれていること。目の前に畑はありますし、道を行き来しているおばあちゃん、おじいちゃん、お子さんがいます。ばらまかれた土砂を、せっせと雇われた散水車が水で吹き飛ばそうとするのですが、それは集落の側溝に溜まっていきます。側溝をみると、ずいぶんと土砂がたまっているのがわかります。本来であれば、基地建設工事現場できれいにタイヤを洗うべきでしょう。米軍と防衛省は建設工事を急いでいるので、こういうことが行われてしまうのです。また、散水車は抗議行動をしている人たちを少しは意識してくれているのですが、ときに、私たちがいるのを無視して水をまくときもありました。靴も靴下もびしょぬれです。海外のデモの映像などで、警察や軍隊が放水して、人々を追い払うシーンがありますが、そのことを思い出しました。

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さて、ゲート前抗議に集まった人たち、今回は楽器がたくさん。フルート、カホン、太鼓などなど。即興の楽団です。リズムにあわせて、「やーじゃないか、やーじゃないか、やーじゃないか!米軍基地はやじゃないか」などなど声もあがります。

こんな感じで、のんびりと音楽にあわせて、米軍基地建設工事に抗議していたのですが、この日はずいぶんと警備が厳しいと感じました。警察は常時4人、多い時は7人も。抗議をしていたのは4、5人です。ものものしい警備。それに対して、まったりした(でも、もちろんまじめな)抗議。このギャップ。この過剰警備は、いろいろな作用を生み出すと思います。第一に、ゲート前でのさまざまな行動や表現を規制したり、萎縮させる作用。第二に、周辺に住む方々に対して、「基地に反対の声をあげると、こういうことになるんだぞ」という警告の作用。そして、第三に、抗議に集まった人たちと、道行く方々や宇川に住んでいる方々とのあいだに分断線を引いていくということ。つまりは、米軍基地に反対の意志を表明すること、そして、そのための空間が、丁寧に、そして暴力的に、摘み取られていくということです。宇川での過剰警備は、人が集まること、歩くこと・見ること・話すこと・聞くこと・・・といった人間として当り前の行動をさせなくするという目的があるように思えてなりません。「分断統治」ということが、基地や軍隊、社会運動をめぐってしばしば語られることがありますが、いくつもの分断がつくられようとしています。だからこそ、私はゲート前に立つこと、座りこと、そこで表現すること、道行く方々や車両、そして建設現場で働く方々とコミュニケーションを取ることが大切だと思います。そのような行為は、軍事化を押しとどめるということにつながっているように思うからです。

そんなことを考えていた夕方、ゲートのほうへと、たくさんの米軍人・軍属の人たちが集まってきました。ざっと20人くらいはいたでしょうか。ゲート前に待機しています。どうやら、帰路(京丹後市の市街地・峰山のホテルに滞在している)の車を待っているよう。少しして、例の観光バスがやってきました。修学旅行や遠足につかうような大型のバスです。国道に止められたバス。すると、ゲートから20人ちょっとの米軍人・軍属がバスへと歩き始めます。鳴り響くカホンとドラム。「US BASE OUT NOW! US BASE OUT NOW! FREE UKAWA! FREE KYOTO!」と、声をあげました。苦笑いをしてバスに乗り込む人、いやそうな顔をする人、無視をきめこむ人、あえてリズムにあわせて手をふる人・・・。そして、それらの米軍人・軍属を守るように警備する日本の警察官と民間警備員。どんな気持ちでそのような仕事をされているのだろう。

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10月22日には米軍部隊の発足式が開かれます。これにあわせて、抗議行動も行いたいと思います。すでに「京都連絡会」さんが、抗議行動を計画されていますので、ぜひ、みなさん、かけつけましょう。

==京都連絡会からの呼びかけ==

【拡散希望】昨日の現地闘争の報告と当面の京都連絡会の取り組み

昨日の現地闘争には、近畿各地から約50人が参加しました。早朝からのご参加に感謝します。また、「憂う会」の三野さんや永井さんなどにも参加していただけました。私たちは、13時に尾和の集落に結集、穴文殊で基地建設現場を見たあと、13時30分ごろに基地ゲート前に登場しました。10月10日の現地行動では、こちらの人数が少なかったこともあって、警察は力でトラックなどの出入り口を確保しました。しかし、今日は警察は最初の段階では力で工事車両の通路を確保することができず、工事車両の出入りを停止せざるをえませんでした。そのため、「威力業務妨害」で現行犯逮捕するという警告を二度にわたって行い、逮捕するという恫喝をもって工事車両の通路を確保しようとしたのです。また途中からは機動隊を投入し、ジュラルミンの盾で規制して通路を確保しようとしました。
 私たちは、弾圧を避けるために、残念ながら途中からは工事車両の通路をあけざるをえませんでした。しかし、1時間にわたって、ゲート前でのアピールとシュプレヒコールなど私たちのレーダー搬入・基地建設を許さないという意思を結集し、在日米軍・防衛省に突きつけました。また、ゲート前での行動の終了後、私たちは住民にアピールしながら袖志集落を通過し、ともにレーダー搬入・基地建設に反対しようと呼びかけました。以降の京都連絡会の取り組みは以下のものです。ぜひご参加ください。

■レーダー本体搬入時の現地緊急行動(あらためて呼びかけます)

■10月22日(水)駐留する米軍部隊の発足式(10時・基地内)抗議行動 
    朝6時30分に京都駅八条口側の新都ホテル前集合・出発
    電話・メールでの申し込みをお願いします。 山本(090‐1590‐9469) 駒井(090‐1890‐2104)

■11月1日(土)レーダー搬入と対決する一連の闘いの報告集会
    時間・18時30分 会場・東山いきいき市民活動センター集会室
    一連の闘いを共有し、12月基地運用開始を許さない闘い、さらに基地撤去を展望した以降の闘いの出発点としていきます。
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by ukawadiary | 2014-10-18 22:41 | 宇川日記  

10/12 宇川日記

10/12 宇川日記

この日は日曜日。宇川では伝統の秋祭りが行われました。いろいろな場所で法被姿の住民の方々や、きれいな御神輿、太鼓を目にしました。大切な一日なんだなあと思いました。

そんな大切な日を無視するように、建設現場では重機を使った工事が行われていました。その一方で、工事が行われている袖志区の秋祭りには米軍関係者がわざわざ参加していたそうです。小さな集落の大切な一日。交流を押しつけられるようで気持ちが悪いし、恐い。どういう神経なのだろうと怒りを通り越してあきれます。

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工事の作業をしていたのは主に米軍人・軍属でした。レーダー設置場所の岬の突端部分には、数日前からはじまったレーダーの建屋のようなものの建設が進んでいて、骨組みだけだったのが、いつのまにかドアと壁が姿をあらわしていました。大きなファンも備え付けられています。それほどの熱を発するレーダーなのだろうと思います。恐ろしい。

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また、レーダー設置場所へとつづく坂に、おそらく地下に埋める配線(おそらく電線)をひきのばす作業や道路の整備作業などが行われていました。どうみても工事作業に従事できそうにない、歩くのもままならない超肥満の米軍属が作業をしていたのが気になりました。安全確保が必要な現場で、ずさんな工事が行われていると思います。

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今日は、穴文殊を参拝しているあいだ、警察の方々にずいぶんとしつこくつきまとわれました。「どこからきたんですか?」、「ほんとに参拝ですか」、「あの車はあなたのですか?」、「車を移動してくれませんか」、「運転手は誰ですか?」などなど・・・。参拝というのは、心を落ち着けてやるものですよね? 警察官にびっちりつけまわされて、心が休まる時間はありませんでした。やめていただきたいです。


さて、ゲート前での抗議行動です。

秋祭りの日ということに敬意を表しつつ、この日の抗議行動は音楽にあふれたものになりました。参加者の方が、エレキギターとアンプ、カホンという箱形の太鼓などを持参してくれたのです。

ゲート前で、グイイ〜〜ンとエレキギターが音を出しました。そして、始まったセッション。秋祭りでなんだかいつもと違う宇川の空気、道行く人々と車、目の前に広がる海と山、鳥のさえずりや秋の虫の声、そして軍事基地の建設作業、広がるゲートとフェンス。それらに語りかけるように、問いかけるように、音楽は奏でられていきました。

エレキギターと宇川??宇川に行かれた方であれば、え??と思うかも。でも、そんなことはまったくなくて、すばらしい空気が流れていきました。

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その証拠に、住民の方々が何人も抗議行動の場に来て下さいました。散歩に来られたのだと思う親子3人。お父さんからは「せっかくならお祭りのところで演奏したらいいのに」という声をかけてもらいました。「じゃあ、帰ろうか」というお母さんの声に、音楽にあわせて踊っている子どもさんが、「いやだー」とだだをこねて、その場から離れようとしませんでした。すごく嬉しかった。難しい言葉ではなくて、音楽なら伝わる思いがあるのだと思う。もちろん、お父さん、お母さんには、この場に立っていることの意味は、直接そのことについて話さなくても、伝わっていると思います。

ほかにも、遠くの方から、ほかの親子三人がじーっとこちらを見てくれていたり、おばあちゃんが様子を見に来てくださったり。嬉しかったです。

音楽はコミュニケーションであり、コミュニケーションを促進するものである、そんな音。

また、フェンスの向こうの作業員の人たちも、なんだか楽しそうに、作業の手を休めて、こちらを見ていました。抗議行動にあわせて、手を休める、そして、ともに音楽に身を委ねる。「工事を止める」というのはこういうことでもあるのかな。フェンスの向こうにいる彼らも、抗議行動に変わった形で「参加」していたと想像してみたくなった。

沿道の反応も豊かでした。車内からはちきれんばかりに手を振ってくれる人、会釈を返してくれる人、私たちの前でスピードを落して「何?何?」とじーっと見てくれる人。いろいろなコミュニケーションが生まれていました。そして笑顔がたくさんあった。

もちろん音楽の力もあったでしょうし、お祭りがそうさせた、というのもあるのだと思います。また、いつもならゲート前での行動を邪魔してくれる警察が来なかったというのも大きかったと思います。

これまで交わしたくてもできなかったコミュニケーションが豊かに生まれていました。一瞬、軍事的な占領状態、ものが言えない状態に亀裂が入り、自由で豊かな時間と空間がぽっかり生まれたような気分。

遠方から飛び込みで参加してくれた方もおられました。嬉しかったです。

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実は、この一週間は、毎日、常に誰かがゲート前に立っていたことになります。私たちはスワロウカフェの方々といっしょに、10月6〜8日と立っていましたし、10月9日〜11日は"ICareAboutYouTakae"さんや京都連絡会さんたちのスタンディングが行われていました。
https://twitter.com/CareAboutUTakae/status/520079425774186496
https://twitter.com/CareAboutUTakae/status/520451764500176896

ゲート前は、いろいろな人たちが立ち寄り、抗議の意志表示をそれぞれのやり方で、リレーのようにつないでいく場になっています。その経験をいろいろな形で共有していけたらいいなあと思いました。

さて、今後の予定についてです。

10月22日(水)10時〜、「米国陸軍第14ミサイル防衛中隊発足式
が隣接する自衛隊経ケ岬分屯基地で行われるそうです。
とすると、10月22日までに、米軍Xバンドレーダーが搬入されることが予想されます。数々の約束を破り、住民からの質問や疑問を反古にしながら、レーダー搬入が強行されるなんて、許せないことです。これからの10日間がとても大切です。ぜひ抗議を声をあげていきましょう。現地にかけつけられる方はぜひ少しの時間でも訪れてほしいと思います。また、「宇川日記」からの呼びかけにもご注目ください。

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by ukawadiary | 2014-10-12 20:02 | 宇川日記  

9/20 宇川日記

宇川日記 2014年9月20日

丹後へと向かう車窓からの風景は、はやくも秋の気配。山の木々も少しずつ色づきはじめているのが分かります。田んぼでは稲刈りも始まっていました。いつもであれば、ああ、秋が来たんだなあ、とのんびり感じる季節。けれど、今年は、季節が少しずつ移り変わっているということは、10月の米軍Xバンドレーダーの搬入も近づいているんだ、という思いに変わってしまう。景色を眺めていても、新聞を読んでいても、そのことを思ってしまう。国や米軍が進めていることが、自分の日常生活に深く入り込んでいる、ということ。まずもって、そのことが悔しく、嫌だなあと思う。

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今日は、穴文殊と基地建設現場にむかうまえに、集まった仲間といっしょに、周辺の集落を少し歩きました。田んぼのあぜ道をとおるときの稲穂の匂い。森のほうから流れてくる風。すこーんと抜ける秋の空。家と家のあいだの小さな路地の景色。軒先から聞こえてくる機織りの音。狭い道路を、びゅーんと飛ばして走る車。のんびりゆっくり進んでいく農業用の小さな車。そして、明らかに不釣り合いな、米軍基地建設工事のためのダンプカーの大きさ、騒音、まきあげる埃。まるで車道のそばにならぶ民家が居心地が悪そうにしているように見えました。そして、今日も静かで美しい海と空と雲。そこには車で通り過ぎるのとは違う風景が広がっていました。集落の暮らしの匂い、光、音。この風景と「米軍基地」というのはほとんどつながらない。あまりのギャップ。そんなことを感じながら、歩き、工事現場に向かいます。

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工事現場ゲート前に到着。いつもの警備員さんに、いつものように「こんにちは」とあいさつ。まわりに警察官の人たちが三名、立っている。ゲートにはコーン、そしてコーンをつなぐポールが置かれていました。

基地のほうを見る。この二週間で、また、工事がしっかりと進んでしまっているのがわかります。一番驚いたのは、ゲート前からこれまで見渡せなかった海がひろがっていたこと。こちらと海とのあいだにあったはずの木々が切られ、陸地部分が削り取られたため、海がみえるようになったからだと思います。土地が悲鳴をあげているように思いました。また、工事現場ではいくつかの建物の基礎工事が進んでいました。ざっとみただけでも3つの建物の工事が進んでいました。コンクリートの基礎がつくられ、そこから鉄筋がむき出しになっています。岬の突端部分、つまり、Xバンドレーダーが設置されるところには、避雷針つきの電信柱が乱立しています。

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ゲート前に集まったのは8人ほどでした。ここでの抗議行動を始めて、回を重ねるごとに人数が増えていて、今回は最も多い人数です。すごくうれしい。思いを共有して、同じ場所で行動ができることは、とても心強い。そして、ゲート前でどんな行動をするか、どんなことをアピールしたいか、いろんなアイデアが持ち寄られる。

ちなみに、ゲートのすぐそばのガードレールに、収穫したばかりの稲が、乾燥させるためか、干されていました。どことなく、怒りを感じるというか、この土地の日常と基地建設工事(地鎮祭すらせずに)とのせめぎあいを感じる。

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間隔をおきながら、あいかわらず、砂埃をまきあげながら出入りするダンプカー。ダンプカーは作業用の土砂や岩、機材などを運んでいます。また、必要な資機材を運ぶ業者の車両も出入りしています。出入りする際に、「工事を止めよう」、「みんなが反対しています」、「作業をさぼろう」、「ゆっくりやろう」と、それぞれ口々にアピールをしていきます。会釈を返すドライバー、まったく無視のドライバー、あちらもそれぞれです。ドライバーさんを批判するのではなく、言葉を届けるということを続けました。

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「愛とユーモア」の持参を呼びかけたところ、いろんなアイデアが持ちこまれたのもこの日の特徴でした。

ゲート前書道教室。参加者が思い思いの言葉を半紙に書き、それを掲げるという、なんともいい感じの即興のアート的表現。

次に、指人形アピール。指人形が「基地はいらないー」、「工事やめよう」とアピール。いつもは力で私たちを排除しようとする警察官も、どう対応していいかわからなくなって、その場の空気がへなーっとなっていました。向こうのペースでなく、こっちのペースで抗議空間がつくられていく。私たちを排除するのがばからしくなるような、こっこうになるような、不思議な表現。いいなあと思いました。

そして、今日もつくられた唄。文章だとうまく伝わらないのですが、「やーじゃないか、やーじゃないか、やーじゃないか〜。米軍基地は、や〜じゃないか〜。文殊さん、見てる。お天道様、見てる。やーじゃないか、やーじゃないか、やーじゃないか〜」といった感じの、シンプルで、だれでも口ずさめる唄が即興でつくられました。唄をみんなで口ずさむ。その瞬間、ゲート前がふわーっと解放されるような気がしました。そうだそうだ、みんな、やじゃないか? 米軍ができること、基地建設工事が進んでいること、そしてこの工事に協力する仕事をしなければいけないこと、声があげられないこと・・・。やじゃないか? この唄をつくってくださったのは、第二次世界大戦を経験し、戦争や軍事基地にずっと反対され、宇川での米軍基地建設にも反対の意志を表現してこられた私の敬愛する大先輩です。

さて、その一方で、工事現場のなかから、作業員の人たちがこちらをみて、私たちを笑う、という場面もみられました。「何がおかしいんですか?」、「戦争につながる工事をしていて楽しんですか?」と声をかけていく。あの笑いの意味はどういうものなのだろう。笑うことで、彼は何をごまかしたかったのだろう。

また、いつもの大阪や京都ナンバーの車両だけでなく、山口ナンバーの車や八戸ナンバーの車の出入りがあったのが気になります。米軍・岩国基地などと関係があるのでしょうか。また、亀岡方面の、産業廃棄物を取り扱っているはずの業者が、新車の10トントラックで土砂を運んでいたのも確認されました。あの手この手で、米軍と国は工事を少しでもはやく進めようとしているのだと思います。国と米軍のあせりも感じました。

この日、警備にあたっていた警察官3人の方々は抗議行動に協力的でした。こちらの話を聞く姿勢をもち、暴力的に排除するようなことはしない、と述べていました。その一方でこんなやりとりもありました。参加者の方が、「もし米軍基地ができてしまって、米兵による事件・事故が起きてしまったときのことを考えていますか」と聞くと、「それはしっかり取り締まります」といった返事もあったそうです。それに対し、「日米地位協定を勉強したほうがいいですよ。事件・事故が起きても、米兵が基地の中に逃げ込んだり、国外に出てしまえば、日本の警察はまったく機能しない。そういう米軍がきてるんやで」と伝えたといいます。防衛省も京都府知事も、そして京丹後市長も住民の「安全・安心第一」と口を揃えて言います。しかし、現場にいる警察官は日米地位協定の内容やその運用の実態をまったく知らないのです。前々回の抗議行動の際、私たちが警察の方々に同じようなことを伝えると、若い警察官の方はむきになって「僕は米兵をちゃんと捕まえますよ」と根拠もなく言い張り、「だから事件・事故があっても大丈夫なんだ」という主旨の発言をしていました。各地の米軍駐留地で何が起きているのか、その実態が、現場の警察官にまったく伝わっていないのです。この「安全神話」ともいえるものによって、基地・軍隊の実態がみえなくなっているのではないでしょうか。

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(愛とユーモア)

米軍基地建設工事を受注している業者の管理者のような男性が、私たちの行動をみながら、しきりに電話をしていました。そして、その管理者は、車道と米軍基地を結ぶ鉄板の上に、ゲート前にコーンとポールを立てていきます。ゲートの鉄板は、二分されました。

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電話から少したって、私服警察が3人かけつけてきました。うち一人は、前回のレポートで書いた人。私服警察官のうち最も年配の男性が、こちらに向かって「おい、代表者は誰だ。話のできる代表者は誰だ」と、いつもどおり挨拶もなく(ほんとに、警察って失礼な人が多いですね)、横柄な態度で聞いてきました。「知りません」と答えると、前述の「大先輩」さんのところへ。そこでも「代表はいるか」と聞いてきたそうで、さすがの「大先輩」さんは「ここに集まっている一人一人が代表です」と答えたそうです。そのとおりだなあと思います。どこかの組織を代表して来てるわけでもないし、誰かの指示にもとづいて行動しているのでもない。一人一人が自分の意志で集まり、一人一人が代表者。

そして、その警察官は、「代表者」を見つけられず、右往左往。そのうち、なんだかいらいらしたのか、邪魔だからどけ、といったことをずっと言ってきました。前述のようにゲートの鉄板の上には、コーンとポールが置かれています。私服警察官のおっちゃんは、「コーンのなかには入るな」と言いながら、「コーンの外は、みんなの道路だから、そこには座っていい」とはっきりと言いました。「そうやね、ここはみんなの道路だから、使っていいし、座っていいんよね」と、みんなで確認。そこは、コーンの外ですが、鉄板の上。これまで小さなスペースに立つしかなかった私たちは、鉄板の上に、少しだけ、抗議の空間を広げることに成功したのです。一人一人が代表者である私たちが、空間をつくりかえた一つの瞬間でした。

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この日は、毎日新聞による取材を受けました。小さな行動にも注目をしてくださることに感謝。翌日(2014年9月21日)の朝刊にしっかりと記事が掲載されていました。少しでも多くの人に、ゲート前で抗議ができる、ということが伝われば嬉しいです。

夕方5時、工事の終了にあわせて、こちらも抗議行動をぼちぼち終了。

工事現場のかたわらに、用地提供を拒否した方の土地があり、現在、抗議の意志を示すように「平和菜園」と名付けられ、まめ畑が広がっています。平和菜園の看板にかわいいデコレーションを添えました。ぜひ、みなさんも寄ってみてください。

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そして、ふたたびゆっくりと宇川の集落を歩きました。西の空に、大きな真っ赤な太陽が海にざぶんと沈んでいきました。こんなに大きな夕日とあざやかな日没をひさしぶりにみました。

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さて、この日は、米軍人20人、軍属70人、合計90人の赴任日でもありました。基地建設現場には到着した軍人はあらわれませんでしたが、京丹後市の市街地・峰山のホテルに、午後3時頃、到着したとのことでした。いくつかのホテルに別れて宿泊を開始しています。

(参考)
▼「米軍90人駐留開始 京都・京丹後、Xバンドレーダー整備で」(京都新聞2014年9月21日)
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20140920000144

▼「Xバンドレーダー配備計画:米軍人ら90人京丹後入り /京都」(毎日新聞2014年9月21日)
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/m20140921ddlk26010383000c.html

宇川の住民の方とお話をしました。「これまでは宇川の問題、基地現場周辺の問題というような空気があったけれど、これで峰山の空気もかわっていく。峰山も巻き込んだ問題になっていくのではないか」といったお話でした。

帰り道、峰山の市街地を通ると、米軍人・軍属が到着したホテルには大型バスが並び、ホテル周辺を米兵と思われる人たちが夜道を歩いていました。たしかに、風景と空気は確実に変わっていくはずです。

10月には、レーダーの搬入が予定されています。はやければ、10月入ってすぐのタイミングかもしれないとも言われています。何の抗議の声もあげられず、ものが運ばれるようにしてレーダーが持ちこまれるのだけは「やーじゃないか〜」と思う。抗議の声をあげたい。おかしい、と。ばかにするな、と。いやだ、と。10月、少しでも多くの日数、ゲート前での抗議行動をつくりたいと思います。

ぜひ皆さん、10分でも、1時間でも集まってほしいです。これからも「宇川日記」をご覧下さい。

なお、以下のような集会も予定されています。宇川を訪れる良い機会だと思いますので、ぜひ足を運びましょう。

京都にも沖縄にも東アジアのどこにも米軍基地はいらない!Ⅹバンドレーダー搬入反対!9・28全国集会in京丹後
■9月28日(日)午後1時~2時40分
■会場: 宇川農業会館 (京丹後市丹後町久僧1052-1)
■集会終了後、デモ
■主催:米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会
詳細→http://blogs.yahoo.co.jp/okasinaunion/32947570.html

「丹後に米軍基地いりません10・4府民大集会」
10月4日(土)午後2時~
京丹後市 宇川 宇川体育館(旧宇川中学)
主催・よびかけ:米軍基地建設反対丹後連絡会、米軍基地建設を憂う宇川有志の会ほか 
詳細はこちら→ https://www.facebook.com/heiwaiinkai.kyoto/posts/756205771114041

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by ukawadiary | 2014-09-24 19:15 | 宇川日記